ブレイジング・エース!―西部開拓のトランプゲーム集―|クニツィア考案のポーカー系トランプゲーム集

ポーカーのルールを知らないから遊べない、というトランプゲームは意外と多い。ところがこの『ブレイジング・エース!―西部開拓のトランプゲーム集―』は、その前提をひっくり返してくる。ポーカーの役を知らなくても本書を読めば学べる仕組みになっていて、初めてトランプに触る人でも西部開拓時代のならず者たちに混じって遊べるように作られている。ブレイジング・エース!は、世界的なボードゲームデザイナー、ライナー・クニツィアがポーカーを土台に組み上げた15種類のオリジナルトランプゲームを収めた一冊。原書『Blazing Aces! A Fistful of Family Card Games』の日本語版で、価格は2310円。

ブレイジング・エースとはどんなトランプゲーム集か

舞台は19世紀後半のアメリカ、西部開拓時代。プレイヤーは怖いもの知らずの主人公ジョー・ジョーカーの仲間となり、ゴールドラッシュの狂騒、駅馬車の強盗、ガンマンの決闘といった西部劇そのままの場面を、トランプ1組で追体験していく。必要なのはカードとポーカーの役の知識だけだが、その知識さえも本書の中で身につけられる作りになっている。ゲームごとに詳細なイラスト付きの解説がついていて、プレイのヒントや多くのバリエーションも収録されている。

収録されている15種類のゲームの特徴

収録ゲームは、オレゴン、ポートランド、サクラメント、ボナンザ、ナゲット、シンカビット、バッファロー・ビル、イースト・ウエスト、ハイ・ロー、ポーカーフェイス、ヤンキー、グリーンホーン、スタンピード、シッティング・ブル、マニトゥの15種類。さらに日本語版だけの特別収録として、クニツィア自身が手がけた2人用の名作「タイマンポーカー」が加わっている。原書にはない一本なので、すでに海外版を持っている人にも意味のある追加になっている。

何人で遊べる?人数別の選び方

基本は2〜7人用のゲームが中心だが、幅は思いのほか広い。オレゴンやバッファロー・ビルは1人でも楽しめるソロプレイ向け、逆にスタンピードは7〜20人という大人数まで対応する。家族で2人だけの夜にはイースト・ウエストやシッティング・ブル、マニトゥのような2人用ゲームが向いているし、パーティーの締めくくりにスタンピードを出せば、その場にいる全員を巻き込める。手持ちの人数に合わせて、その日遊ぶゲームを本の中から選べるのがこの一冊の使い勝手の良さだと思う。

ポーカーを知らなくても遊べる理由

ポーカーの役を覚えるところから始めるのは、実は最初のハードルになりやすい。本書はそこを見越して、役の説明自体をゲームの解説に組み込んでいる。イラストで手役を示しながらルールを追えるので、ポーカーが初めての人でも読みながら覚えられる。うちの店でも、ボードゲーム好きのお客様がクニツィアの名前を見て手に取っていくことが多いのだが、実際に開いてみると子ども向けの入門ゲームから大人同士の駆け引きが効くゲームまで幅があって、家族の年齢層を問わず選びやすいという声をよく聞く。

次の家族の集まりや友人との夜、トランプ1組をポケットに忍ばせて、西部開拓時代の空気をテーブルの上に持ち込んでみるのも面白い。まずは2人で遊べるタイマンポーカーから試して、人数が揃ったらスタンピードへと進めていく、そんな遊び方の広げ方ができる一冊だ。